組合長の挨拶と概要

報告書・不祥事防止マニュアル

組合長挨拶(令和元年7月31日 追加掲載)

 平成29年に発覚した不祥事につきましては、多大なご迷惑とご心配をおかけしたところですが、
不正受給した補助金及びこれに伴う加算金(制裁金)の返還等はすべて完了しました。
また、元参事からの退職金請求訴訟につきましても和解が成立し、決着いたしました。

 一方、再発防止へ向けた取組等においては、外部検証委員会を立ち上げ、
コンプライアンス対策への取組等について検証を受けて参りました。
その最終報告書(別添掲載)が本年6月17日に提出され、これを持って外部検証委員会は解散となりました。

 今後は、引き続き再発防止に向けた取組を継続するとともに、
本年度策定した経営ビジョン及び中期計画(別添掲載)の達成に向けて、
役職員一丸となって取り組んで参りますので、何卒よろしくお願い申し上げます。

令和元年7月31日
美作東備森林組合
代表理事組合長 井上稔朗

組合長挨拶(平成30年2月1日 追加掲載)

 昨年の年明けに不祥事が発覚してから一年が経過しましたが、組合員の皆様をはじめ、
国、県、関係機関等には多大なご心配とご迷惑をおかけし、深く反省しているところです。

 この間、外部検証委員会等による検証やご指導をいただき、理事会や職員会議等を何度も開き、
これまで取り組んできた業務のあり方を一から点検し、原因の明確化やその対策、
コンプライアンスの徹底等に努めて参りました。

 今後も引き続き、コンプライアンス研修の継続実施や不祥事防止マニュアルの確実な実行に努め、
二度とこのようなことを起こさないよう肝に銘じ、一刻も早く組合員の皆様の信頼を取り戻すよう、
役職員が一丸となり精一杯取り組んで参る所存です。

 そして、当組合が生まれ変わったと実感していただけるよう、組合体制を再構築し、
組合本来の使命であります森林管理の担い手としての役割を果たして参りますので、
更なるご支援ご指導のほどよろしくお願いいたします。

平成30年2月1日
美作東備森林組合
代表理事組合長 井上稔朗

平成30年度「何でも相談会」開催状況

美作地区 作東会場

日時
平成30年10月13日(土)
場所
美作東備森林組合 本所
来場者
組合員 1名
主な内容
訴訟及び加算金対応の件について、その後の状況を尋ねられたので、現在の取組内容等を説明した。

東備地区 備前会場

日時
平成30年11月10日(土)
場所
美作東備森林組合 備前支所
来場者
組合員 4名
主な内容
ヒノキ(約50年生)を伐採したいが収支が合うかと相談があり、小面積、木材市場が遠い等の理由で収益の期待は厳しい、と説明した。
保安林にしたいがどうすればいいのかと相談があり、県へ確認するなどして後日回答することとした。

美作地区 勝田会場

日時
平成30年12月1日(土)
場所
美作東備森林組合 勝田支所
来場者
組合員 5名
主な内容
自分で間伐したいので指導してほしいと相談があり、後日現地で指導することとした。
川の水量が減り水質も低下してきている。人工林の管理が適正にできていないからでないのかとの意見があり、環境保全、生態系等を考慮した森林整備に努めたいと説明した。

東備地区 赤磐会場

日時
平成31年1月12日(土)
場所
赤磐市立吉井公民館 農事実習室
来場者
組合員 7名
主な内容
所有森林の管理が難しいので行政等で管理してほしいと相談があり、新たな森林管理システムについて説明した。

英北地区 西粟倉英北会場

日時
平成31年2月9日(土)
場所
美作東備森林組合 西粟倉英北支所
来場者
組合員 3名
主な内容
西粟倉村が推進している百年の森林づくり事業に賛同しない人が多数いるが、森林組合はどう考えているのかと相談があり、村と(株)百森の今後の取組状況を見極めながら検討して参りたいと説明した。

補助金返還額

(単位:千円)

区分 補助金返還額 備考
森林整備事業(間伐等) 25,054 岡山県
森林整備地域活動支援交付金 12,325 美作市、勝央町
間伐対策事業等 3,012 美作市、勝央町
40,391
加算金 6,961 岡山県、美作市、勝央町

平成30年1月12日までに返還及び納入しました。
詳細は総代会でお知らせします。
(組合員の方には例年の組合員通知でお知らせします。)

平成29年度「何でも相談会」開催状況

東備地区 赤磐会場

日時
平成29年11月5日
場所
赤磐市立吉井公民館 農事実習室
来場者
組合員 4名
主な内容
林道、作業道の維持管理のあり方について相談があり、今後対応できる事業等があればお知らせすることとした。

美作地区 勝田会場

日時
平成29年12月10日
場所
美作東備森林組合 勝田支所
来場者
組合員 4名
主な内容
自己所有林の施業計画について相談があり、実際の現場を見て検討したいとの要望があったので、作業道開設及び木材搬出の現場に案内した。

英北地区 西粟倉英北会場

日時
平成30年1月7日
場所
美作東備森林組合 西粟倉英北支所
来場者
組合員 2名
主な内容
今後、百年の森林づくり事業はどのようになるのかと相談があり、平成31年4月より「株式会社百森」が業務を行うことになると説明した。

東備地区 備前会場

日時
平成30年2月11日
場所
美作東備森林組合 備前支所
来場者
組合員 4名
主な内容
組合員名簿の整理が必要では、分収造林地の区域を確認をしたい、間伐材を販売したい、などの相談があり、取組状況等を説明し理解を得た。

美作地区 作東会場

日時
平成30年3月11日
場所
美作東備森林組合 本所
来場者
組合員 1名
主な内容
自己所有林の森林整備及び畑に侵入する笹対策について相談があり、現場を見させていただき対応等アドバイスすることとした。

新たな対応(平成29年12月18日 追加掲載)

補助金返還予定額公表

 県は、平成25年度から平成28年度に交付された補助金のうち、不適正な委託契約や取消となる森林経営計画区域等に係る補助金について、平成29年10月25日に返還予定額を次のとおり公表されました。

(単位:千円)

区分 補助金交付額 補助金返還予定額 備考
森林整備地域活動
支援
交付金(計画作成等)
47,180 12,467 美作市、勝央町を
通じて交付(返還)
森林整備事業(間伐等) 180,510 25,206 県(県民局)から
交付(返還)
227,690 37,673

理事会・臨時総代会開催

 組合はこれを受け、第11回理事会を10月31日に開催、その後11月13日に第2回臨時総代会を開催し、補助金返還について次のとおり決議した。

補助金返還額の正式通知を受けて「組合経費から返還する」こととする。

組合員への説明会開催

 11月23〜24日において、組合員への説明会を次のとおり開催した。

開催日 時間 場所 出席者数
11月23日 午前 10:00
〜 11:00
美作市古町1709
大原公民館
37人
午後 13:30
〜 14:15
美作市真加部1611-1
美作市かつた市民センター
22人
午後 17:00
〜 18:00
美作市湯郷826-4
美作文化センター
27人
11月24日 午前 10:00
〜 11:00
備前市吉永町神根本911
紅葉会館多目的ホール
16人
午後 14:00
〜 15:15
赤磐市仁堀中1684-1
赤磐市仁美農村振興センター
24人
午後 18:00
〜 19:30
勝央町植月中858-4
勝英農業協同組合 勝央支店
16人

説明内容

  • 組合員へのお詫び、不祥事案の概要、外部検証委員会による中間報告の説明、不祥事防止マニュアルの策定と取組状況、
    補助金返還への対応等について説明した。
  • なお、今回の説明会への出欠に関わらず、全組合員へお詫びの文書と説明会で配布した資料を送付した。

主な意見及び回答

なぜ今回のような問題が起きたと思っているのか。
組合運営の安定化のため過大な計画に取組み、経営管理意識も欠如していた。
役員を刷新したというが再任者が4人いる。これに対する組合員への説明がない。
地区総代による選出等所定の手続きを経て選任されている。
今回の不祥事に係る補助金返還額等すべてでいくらになるのか。
補助金返還額は市町の嵩上げ分も含めると約4千万円、これに加算金が約1千万円、
総額で5千万円くらいになるものと考えている。
返還はいつ頃になるのか、一括返還するのか。
正式通知後補助金を一括返還し、その後加算金を支払うこととなる。
組合の損害額はどれくらいになるのか。
何を組合の損害とするかなど今後十分精査して参りたい。
職員がかなり減少しているが、どうやって対応していくのか。
当面は業務補助員(アルバイト)による補助で対応し、
総代や役員さんにも応援をしていただきながらやって行きたいと考えているのでご理解を賜りたい。
トップの組合長が体調を崩して今回のような事態を引き起こした。経営者は体調管理に努めていただきたい。
健康管理には十分留意するよう心がけて参りたい。
今回のことで組合員に多大な迷惑がかかっているが、どうするつもりか。
今後役職員が一丸となって努力し、早期に組合経営を健全化させることで、お返しして参りたい。
補助事業がいつ頃再開できるのか。
不祥事の再発防止に向けた取組等が国県等に認められてからとなる。

何でも相談会開催

  • 組合員が気軽に相談や提案等ができるよう、年5回程度日曜日に開催し、
    会社勤めの方や県外に出られている方でも相談しやすい環境づくりに努めている。
  • 11/5(日)に赤磐市周匝で開催(相談者4人)し、林道、作業道の管理のあり方等について相談があった。
  • 12/10(日)に美作市梶並で開催(相談者4人)し、自己所有林の施業計画について相談があった。
    今後3会場で開催することとしている。

スローガンの掲示等

  • 組合事務所内に「法令・規範を遵守し、組合員の信頼に応えよう」等のスローガンを掲げ、職員はそれを毎日確認するとともに、組合員のための組合ということを常に意識して業務に専念するよう環境改善を図った。
  • 自分の行っている業務や来訪者への対応について職員は、責任を持って行うという意思表示のために、
    標語を明記した名札を着用することとした。

組合長挨拶(平成29年10月23日 掲載)

 この度、当組合におきましては、国民の税金である補助金を不正に受給するというしてはならない行為を行ってしまいました。
組合員の皆様はじめ関係の皆様には多大なご迷惑とご心配をおかけし、心より深くお詫び申し上げます。

 現在、国・県等のご指導の下、不祥事の検証や不祥事防止に向けた取組に鋭意努めているところです。
不祥事の概要及びこれまでの取組は次のとおりですが、今回のことを真摯に反省し、
二度とこのような事態を起こさないよう役職員一丸となって信頼回復に努めて参りますので何卒よろしくお願い申し上げます。

(代表理事組合長 井上稔朗)

今回、美作東備森林組合
不正事案再発防止対策等外部検証委員会から
中間報告書の提出を受けたことを機に、
組合員をはじめ関係者の方々へのお詫びと同報告書及び
同委員会検証のもとに作成した
不祥事防止マニュアルの取組等について、
当組合ホームページへ掲載するものです。

不祥事案の概要

  • 小規模な森林を集約して一体的に整備を進める国の「森林経営計画制度」を活用するため、平成25年度以降、
    森林経営計画制度に必要な森林所有者からの森林経営委託契約書を本人の承諾を得ないまま不適正な作成を繰り返していた。
  • この不適正に作成した計画を持って、国・県等からの補助金を不正に受け取っていたものである。

原因と背景

  • 組合長が病気を患って以降、特定職員に権限が集中し次第に強権的になり意見具申できない状況になった。
    また、組織全体の経営管理意識が欠如し、法令遵守意識も徹底できていなかった。
  • 職員が慢性的に不足しているという状況下で、山林所有者を訪問しても不在、住所移転、本人死亡などにより、
    委託契約書の締結は難渋していた。一方で補助金申請に係る関係書類の提出期限が迫りつつあり、対応に行き詰まった結果、
    「本人の承諾は後日でもよかろう」との安易な判断の下、特定職員が担当職員に不正行為を強要してしまった。
  • 職員の中には、過大な面積の割り当てに不満を抱きつつも、ノルマ達成のため努力していた。
    文書偽造という不正行為を強要する特定職員に対して意見具申を行う職員もいたが、提出期限が迫り県や市町に対して
    提出が遅延すると言えない状況でもあったことに加えて、特定職員の絶対的な圧力に逆らえず、追従せざるを得なかった。

これまでの取組

 不正事案発覚後、理事会を開催し当面の対応等について協議するとともに、臨時総代会等にて不祥事案の報告、役員刷新、
再発防止の取組等の対応を審議決定し、現在までに次の取組を行ってきた。

  • 内部調査委員会設置、開催(4回)
    • 組合役員による調査委員会を設置し、職員からの聞き取り調査を実施した。
  • 外部検証委員会設置、開催(4回)
    • 外部の有識者(弁護士2名、公認会計士1名)による検証委員会を設置した。
    • 組合が実施する不正事案に対する内部調査及び再発防止策の策定と実行に対し、
      検討及び評価し、意見書の提出を願うこととしている。
    • 平成29年10月19日付けで中間報告書(別添参照)の提出があった。
  • 理事会開催(11回)
    • 外部検証委員会での意見等を踏まえ、不祥事案対策に向けた審議決定を行った。
  • 総代会、臨時総代会開催
    • 不祥事案の報告、今後の取組、役員一新等の審議決定を行った。
  • 旧役員総辞職、新役員選任
    • 平成29年6月27日開催の総代会で役員全員の総辞職を決議した。
      同年7月24日開催の臨時総代会で外部有識者を含む新役員を選任した。
  • 組合員への説明会開催
    • 組合員への説明会を6地区で開催した。参集人数は総数228名であった。
      主な意見は、責任は役員全員にある、補助金返還財源をどうするのか、組合経営は大丈夫か等々であった。
  • 役職員の処分決定
    • 不正を指示した職員は、引責辞職とし退職金全額不支給とした。
      不正に関わった職員8名のうち、幹部職員は減給10% 2ヶ月、他の職員は減給10% 1ヶ月とした。
    • 役員においては、組合長(常勤)は平成29年度の報酬50%減額、他の役員(非常勤)は全員100%減額とした。
      また、これまでに受領した平成25年度からの報酬について自主返納することとした。
  • 内部通報制度導入
    • 役員、上司の電話及びメールアドレスを職員に提示し、「おかしいな!」と思ったら気軽に相談できるようにした。
      また、職員が直接県や県森連へ相談できる窓口を設けた。
  • コンプライアンス研修会開催(2回)
    • 役職員を対象としたコンプライアンス研修を外部講師を招いて開催した。今後も継続して開催することとしている。
  • 職場会議の継続実施
    • 職員を対象とした職場会議を随時開催し、不祥事防止マニュアルの実行状況の確認や
      コンプライアンスの重要性の徹底等、職員の意識改革を進めている。
  • 不祥事防止マニュアル制定 ⋯ 別添(一部抜粋)のとおり
    • 不祥事防止マニュアルの取組を平成29年9月1日からスタートさせた。
      今後はこの取組を継続して実施し、通常業務の中に取り入れたものとして参りたい。
  • 公認会計士による経営指導導入
    • 公認会計士による経営指導を適宜受けている。

今後の対応

  • 再発防止対策
    • 外部検証委員会による検証を受け、その都度改善も加えながら取組を継続実施して参りたいと考えている。
  • 補助金返還額確定後の対応
    • 不正受給した補助金返還額の確定を受けて、外部検証委員会の開催、
      理事会での審議、臨時総代会の開催を経て補助金の返還を行うこととしている。
  • 組合員への説明
    • 補助金不正受給から補助金返還に至る経緯等の詳細について、
      組合員(員外含む)へお詫びと説明文書を送付するとともに、地区単位での説明会開催を予定している。